世界中の街角でミモザが踊る「国際女性デー」

来る3月8日は「国際女性デー」です。”ミモザの日”という愛称を耳にしたこともあるかと思いますが、実は世界史を変えたほどの影響力があることをご存知でしょうか。今回は、近年日本でも話題になっている3月8日の国際女性デーについて、その楽しみ方も併せてご紹介します。

「国際女性デー」のあらまし

国際女性デーの起源と言われているのが、1908年3月8日、ニューヨークで縫製労働者の女性たちが労働条件の改善や女性の参政権を訴えたデモ。これが、翌年「全米女性の日」の記念行事開催へと至ったのです。1910年にはデンマークのコペンハーゲンで世界17カ国から女性が集まる会議を開催。国際女性デー創設が提案され、翌年からヨーロッパ各国にて国際女性デーの記念式典が開催されます。

そんな中、1917年2月23日(グレゴリオ暦3月8日)に、国際女性デーとして集ったロシアの女性たちが「パンと平和」を求めてストライキを決行します。これが発端となり300年続いた王政に終止符が打たれ、さらに女性たちの参政権が認められるという歴史的な快挙に繋がりました。こうした背景から、1945年の国際憲章では男女平等が初めて明文化され、1975年3月8日には国連で初めて国際女性デーを祝う記念式典を開催。長い年月を経て国際的な記念日の制定へと至りました。

ミモザがシンボルとなったのはイタリアが起源

この国際女性デーは、別名「ミモザの日」と呼ばれています。この呼名はイタリアが由来。2月〜3月はミモザの開花時期であることから、イタリアの国際女性デーのシンボルとなりました。
男性から女性へミモザを贈ることはもちろん、家族や友人、同僚など身近な女性たちにもミモザを贈るため、街中はミモザで溢れているそう。イタリアでは各地で差別や暴力に反対するデモも行われる他、女友達とディナーや女性限定のイベントに参加したりと、さまざまな行事があるのも特徴です。

陽気なムード溢れるフランスの「ミモザ祭り」

さて、イタリアに次いで、フランスにもミモザの楽しみ方があります。南フランスにある、国際映画祭でおなじみのカンヌの隣町マンドリュー・ラナプールでは、毎年2月後半に1週間ほど「ミモザ祭り」が開催されます。様々なカーニバルが魅力で、昼間は3トンものミモザを使った山車とダンサーによるパフォーマンス、夜はライトアップされたミモザの山車をお酒と共に楽しみます。また、子どもだけの仮装カーニバルもあるため、まさに大人から子どもまで楽しめるイベントです。

また、自然を丸ごと堪能できるハイキングが開催されるのも、”ミモザの首都”と自負するマンドリュー・ラナプールならではのイベント。7km、11kmのコースが用意されていますが「ちょっと辛そう!?」と思った方もご安心を。コースの途中ではジュースやスナックの給水スポットが用意され、ゴール後はアペロ(食前酒とパテ等の軽食)が振る舞われます。道中はミモザの景色と香りに包まれ、さらに美味しいご褒美も待っているハイキング。2月にフランスを訪れる際には、ぜひ旅先の候補地に入れてもよさそうですね。

また、南仏には6種類の野生のミモザの花が美しく咲き誇る「ミモザ街道」というルートもあります。プロヴァンス=アルプ=コートダジュール圏の「ボルム・レ・ミモザ(Bormes les mimosas)」から、香水の聖地として名高い「グラース(Grasse)」まで続く130kmの街道は、黄金に輝くミモザはもちろん、ミモザを使った郷土料理、ミモザを調合したフレグランスのアトリエ見学などを楽しむことができます。真夏の南フランスとはまたひと味違った表情を見ることができるでしょう。

日本でも広がりを見せる国際女性デー

日本でもここ数年、イベントや企画として国際女性デーやミモザの日を祝う機会が増えています。日本で国際女性デーを社会的ムーブメントにすることを目指す「HAPPY WOMAN®」では、国際女性デーを“女性の生き方を考える日”として全国各地でイベントを開催。女性のエンパワーメント及びSDGs推進に貢献した個人や企業の表彰、各種セミナー、ラジオ番組や女性誌とのコラボなど、興味深い企画が目白押しです。

コスメブランドも国際女性デーに着目した企画を行なっています。例えば「SUQQU(スック)」では、2年前から国際女性デーに向けた女子教育に関する支援を開始しました。昨年は4万日分の女子教育プログラム相当額を寄付するまでに拡大。今年も「国際女性デーサポートプログラム」継続が発表され、2023年3月1日〜20日までの期間、百貨店や公式オンラインショップでの1回購入するごとに女子教育プログラム1日相当分の金額が寄付されます。
また、期間中は数量限定・全国の「SUQQU」カウンターで、ミモザイエローのタグがギフトラッピングに登場します。欲しかったコスメが手に入るだけでなく、それが世界の女性たちの豊かな心を育む教育支援へと繋がるのなら、より嬉しい気持ちでお買い物を楽しむことができますよね。

気持ちをエンパワーするミモザを生活に

イベントへ参加するのは、スケジュールや立地の都合で難しい場合もあります。そんな時はミモザに視点を移してみましょう。街角の花屋さんや、場所によっては庭園で咲いていたりと、意外なところで見つけられるかもしれません。日本ではまだミモザを贈る習慣は根付いていませんが、だからこそ贈られた側には嬉しいサプライズになるはずです。ミモザはドライでも楽しめるので、花瓶が無かったり水換えが苦手な人にも、贈りやすい植物です。生花のままスワッグにして、ドライへの移ろいを楽しめるのも、この時期ならではの贅沢です。

他にも、イタリア人女性のように女子会を企画してみるのも胸躍るひと時です。この機会に友人をディナーに誘って、カクテルの”ミモザ”を飲んでみたり、ホームパーティーを企画して、ゆで卵を使った”ミモザサラダ”を振る舞ってみたり。食事のシーンでもさりげなく”ミモザ”をキーワードに加えてみると楽しみ方も広がります。

長い歴史を経て世界各国で祝われている国際女性デー。イベント開催や女性支援に繋がる企画、ミモザを贈り食事に出かけたりと、さまざまな楽しみ方を見てきました。どの過ごし方や企画が興味深かったでしょうか。「選べない!」と思った方にご提案です。今週末、いつも頑張っているご自身のために、ミモザを贈ってあげてみてはいかがでしょうか。

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