フランスではどう過ごす?アースデイの取り組みと広がり

4月22日は「アースデイ」。「誰もが環境のためにアクションを起こせる日」というコンセプトのもと、世界中でさまざまなイベントや企画が開催されます。アースデイという言葉を初めて耳にしたという方も、フランスや日本でどのような盛り上がを見せているのか、早速確認していきましょう。

パリ協定が掲げる1.5度目標

始まりは50年以上前、アメリカの上院議員が環境悪化を懸念して1970年4月22日に討論会を開催したところ、なんとアメリカの人口約10%が賛同するという大規模なものに発展しました。そこから世界各国に波及したのがアースデイです。
約半世紀が経った今、地球温暖化をはじめとする環境問題は深刻さを増しています。温暖化対策の国際ルールであるパリ協定では、2018年に気温上昇を産業革命以前の1.5℃までに抑えることを目標にしました。しかし現在、既に1.1度まで上昇しているとのこと。そのうえ、2030年までに2019年比で43%、温室効果ガスを削減しないと気温上昇は1.5度までに食い止められないという、まさに予断を許さない状況が「今」に当たります。
気温が少し上がるくらいで大げさでは、と思うかもしれませんが、氷河や雪が溶けてしまうことで、水没してしまう国や地域がある他、洪水や浸水という被害が各地で発生します。これらは水資源の流出を意味し、水不足がさらに食糧難へとつながります。そうなると紛争や飢饉・病気などの流行を引き起こすおそれもあるのです。
また乾燥が進む地域で大規模な森林火災が発生すれば、CO2の大量放出により、さらに温暖化が加速します。他にも数え切れないほど、私たちの生活を揺るがす事態が発生すると予想されています。地球の未来を悲しいものにしないために、まさに「今」ひとりひとりが環境のことを真剣に考える必要があるのです。

家族で楽しむフランスのアースデイ

アースデイは、国境を越えて出来ることを考え取り組む日です。言語や文化も異なる場所で、同じ想いのもとアクションを起こしている人たちがいることを想像すると、自然と親近感や仲間意識が芽生えてきませんか。ここでは海外の例として、フランスのアースデイについて見ていきましょう。

フランスでは1990年からアースデイのイベントが開催され、これまでに1000近いイベントと数百万人の人たちが参加してきました。
フランス国内で開催されるイベントは、「アースデイフランス」の公式サイトから検索することができ、参加したい場所や日にち、テーマに合わせて簡単に調べることができます。食品ロス削減をテーマにした料理ワークショップや意見交換会、植物や昆虫について学べるハイキング、家族で作るベジタブルガーランドなど、子どもから大人まで楽しめる、工夫を凝らした企画が盛りだくさんです。
また、自宅で過ごすアースデイのヒントも多く挙げられています。例えば、親しい友人たちと集まってパーティーを企画すること。ベジタリアンをテーマにメニューを組んでみたり、買い出しは地元食材が買えるお店や、オーガニック食材をセレクト。また、ゴミを出さないをテーマとして、テイクアウト食材を自前の容器に詰めてパーティーに持っていったり、使い捨ての紙コップや紙皿の代わりに、各自が食器を持参するのもいいでしょう。

一人でもできるアースデイアクション

一人でのんびり休日を過ごしたい方には、「使わない日」にチャレンジするという提案も。毎日手に取るスマートフォンやPC、便利な自家用車を使わずに過ごします。それでは生活が成り立たないのでは?と感じる方も、仮にそれらが使えなかったとしたら、どんなふうに休日を過ごすのかを想像してみてください。
いつかしようと思っていた部屋の模様替えや、気になっていたお菓子作り、読書にふけるのも良し、思い切ってヨガのワークショップに参加してみたりと、案外充実した休日の過ごし方が思い浮かぶかもしれません。
家族やペットがいる方は、久々にボードゲームを楽しんでみたり、ふれあいの時間をたっぷりと取ることもできるでしょう。これらは日本で暮らす私たちにも取り入れやすいものばかりです。気になったアイデアはぜひチェックしておきましょう。

盛り上がりをみせる日本のアースデイ

ここまではフランスのアースデイについて見てきましたが、近年では日本でも盛り上がりを見せています。
代表的なのは2001年から代々木公園で開催されている「アースデイ東京」。たくさんの出店が並び、コンサートやワークショップなどイベントも盛りだくさんです。4月22日、23日に渋谷区のMIYASHITA PARKで行われる「アースデイクリエイターズフェスティバル」では、クリエイター達による環境に配慮した作品展示や取り組みの紹介が行われます。また盆踊りも企画され、お祭り気分を味わいながら地球環境を考えるきっかけが得られるはずです。

また、各企業の取り組みとして、スポーツ用品の販売を手掛ける「アルペン」は、SDGsスポーツと呼ばれる「Prroging(プロギング)」を開催。プロギングはスウェーデン語の「plocka upp(拾う)」と英語の「jogging(走る)」を合わせた造語で、2016年にスウェーデンで誕生しました。地球も身体も健康に、そして仲間たちとの交流も生まれる新しいタイプのフィットネスです。

また、アースデイをきっかけにコラボレーションを果たす企業も。キットカットやネスカフェでおなじみの「ネスレ」と、リユースショップを展開する「セカンドストリート」は、”食品ロス削減”と”捨てない暮らし”をテーマに、全国5店舗の「スーパーセカンドストリート」店内に特設コーナーを設置します。廃棄の可能性がある賞味期限が近くなった「ネスレ」の商品を割引価格で購入ができ、「セカンドストリート」で買い取られたライフスタイル雑貨も展開されます。

それぞれの立場から地球環境を考える

日本でもさまざまな切り口からアースデイを考えるイベントや取り組みが企画されています。本来、誕生日にはケーキを食べる、クリスマスにはツリーを飾るといった決まったアクションが記念日には存在します。しかしアースデイはそのような決まりがなく、それぞれの立場から出来ることにチャレンジする日です。「今の自分には、無理なくどんなことができるだろう?」と、ぜひ自分なりの切り口を考えてみましょう。

国境を越え、世界中の人々が人種や宗教を問わず、共に地球の未来について考える日はそう多くありません。どんな些細なことでも、取り組む姿勢がアースデイに参加した証。忙しい毎日の中でも、何かひとつでも自分に起こせるアクションがないか、想いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

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