イリドロジー

イリドロジー Iridologie/Iridology

イリドロジーとは、瞳の虹彩(こうさい)の模様や色などを観察することによって、病気の原因や心身の健康状態をチェックし、健康管理や予防に役立てていく療法です。
虹彩療法や虹彩診断療法、虹彩学ともいわれます。

イリドロジーの歴史

イリドロジーは、19世紀に、ハンガリーのホメオパシー医師であったイグナッツ・フォン・ペーズリーによって体系化されました。彼は、虹彩が身体の各部分に対応していると考え、虹彩を観察することで疲労や不調を見つけることができるのではないかと研究を始めました。そして虹彩と身体の各部位を対応させた最初の反射区図を作成します。

1950年代に、アメリカのカイロプラクターであり自然療法医であるバーナード・ジェンセンによって、より詳細な虹彩の反射区図が登場しました。

その後、イリドロジーは、ドイツ、フランスなどヨーロッパでも広がりを見せ、独自の反射区図が多く作成されていきます。

自然療法士であり、虹彩診断専門家(Iridologue・イリドローグ)であったフランスのアンドレ・ルーは、目の色によってブルー、ブラウン、ミックスの3つに分類し、それぞれがある特定のタイプの病気を発症する傾向があると考えました。彼はフランスをはじめヨーロッパの数か国で、イリドロジーを広めていきました。

イリドロジーに必要なもの

イリドロジーでは「虹彩」を観察することによって、身体の不調や健康状態を調べていきます。

虹彩は、全身の各器官や脳、神経と密接な関わりを持っているため、身体の様々な情報が虹彩に映し出されると考えられており、各器官とそれに対応している領域を現したチャート(反射区図)が作成されました。右の虹彩は身体の右半分を、左の虹彩は左半分を表します。

虹彩診断には、虹彩鏡や検眼鏡、バックライト付き小型拡大鏡(ルーペ)などの専用装置を使用し、虹彩の色や形、構造、緊張度、色素の変化や沈着物、凹凸など、様々な角度から、注意深く観察していきます。

また、写真を撮影し拡大したり、コンピューターによる分析や解釈を行います。

フランスにおけるイリドロジー

フランスでは、イリドロジーは代替医療に位置づけられています。イリドロジーは、ホメオパシー医師や自然療法士などが、病気や身体の不調の原因を探したり、健康状態を調べるために利用し、患者の健康予防やライフスタイルの改善などに活用されています。
例えば、自然療法士は、患者と問診をする前に、まず虹彩診断を行い、虹彩から読み取った情報をもとにカウンセリングを行うことがあります。

また、最初にライフスタイルなどについて患者と問診を行い、その後に虹彩分析をすることで、イリドロジーを補完的に活用することもあります。この場合、自然療法士は患者との問診を通じて得た情報と、虹彩診断によって得られた情報を比較することができます。

いずれの場合も、虹彩診断の結果は患者にも共有され、ライフスタイルの改善や健康予防を考えるにあたってのベースとなります。

イリドロジーの効果

イリドロジーは、病気や身体の不調を調べ、より良い健康状態を目指すためのツールとして活用されています。

虹彩診断とその後の詳細な虹彩分析によって、身体のトラブルやバランスの乱れなどを発見できるほか、症状や病状が現れる前でも器官の疲れや不調を発見することができます。
現在の疾患や健康状態をチェックするだけでなく、体質や遺伝的な疾患も調べることができると考えられています。

また、ストレスや感情からくるメンタルに起因する問題の存在も見つけることが可能です。一方でイリドロジーの有効性について、科学的根拠はないとされています。

イリドロジーは医師の診断に代わるものではなく、病気の治療のためには医療機関を受診することが必要です。

医療との関係

イリドロジーは、一部の医師やホメオパシー医師、自然療法士によって、健康状態の確認や健康予防のために活用されています。

イリドロジーでは、目の虹彩をチェックしながら、身体全体の状態を確認し、その後の詳細な虹彩分析によって、身体のトラブルを発見していきます。虹彩をチェックする時間はだいたい15分~20分、その後のカウンセリングが30分~90分ほどと言われます。

イリドロジーは、あくまで医療を補完する役割を果たすものであり、不調を感じたり、慢性的な疾患がある場合などには、早急に医師の診断を受け適切な治療を受けることが推奨されています。

日々の生活での取り入れかた

イリドロジーは、虹彩を観察することで健康状態をチェックすることができ、病気予防のほか、自然治癒力の向上、家族や自分の健康管理のために活用することも可能です。

フランスでは、自然療法士が、健康予防やライフスタイルに合った適切なアドバイスをするためにイリドロジーを活用することがあり、また、健康問題を早期に発見したり、良い健康状態を保つため、より良く年を重ねていくために、セルフケアのひとつとしてイリドロジーを取り入れることもあるようです。ライフスタイルの改善をスタートした数か月後に、再度虹彩診断を受けることで、生活習慣の改善状況を確認することもできます。

日本におけるイリドロジー

一部のサロンやクリニックでは、虹彩診断が受けられる場所もあるようですが、日本では、イリドロジーはまだ普及しているとは言えない状況です。

イリドロジーが代替療法のひとつとして健康予防や生活改善に活用されている国もありますが、日本ではそうした動きはまだ見られず、虹彩診断によって得られたデータの蓄積やデータをもとにした研究なども行われていないのが現状です。

イリドロジーの費用

フランスのイリドロジー診断の平均的な料金は、50~100ユーロと言われています。

日本でも、一部のクリニックやサロンなどでイリドロジーを体験できる場所があるようです。イリドロジーについて学べる専門スクール等も存在するようですが、残念ながら学べる場所は多くはありません。
また、イリドロジーに関する書籍も少なく、海外の書籍やインターネット上のサイトを通じて情報収集をはからなければならないのが現状です。

イリドロジーと資格

イリドロジーの知識を活かして活動するのに、国家資格は必要ありません。しかし、イリドロジーについて十分な知識や分析能力を習得することが必要になります。

虹彩分析に基づいて、健康予防やライフスタイルの改善をアドバイスするなど、セラピストとして活躍したり、講座やセミナーの講師としての活動などが考えられます。
民間団体がイリドロジーに関する講座を行ったり、資格の認定を行っています。

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