フランスは経済よりも環境保護へ。日本とフランスのコスメ業界はどう変化するのか

世界的に見て、環境問題に関心の高いヨーロッパ。今年1月、それを印象付ける法律がフランスで施行されました。それは、ファッションの廃棄を禁止するという大胆なもの。経済よりも環境保護へと舵を切った今回の法律は、今後のファッション業界の在り方に一石を投じるものでした。

今回施行された「廃棄禁止及びサーキュラーエコノミーに関する法律」では、売れ残った新品の衣類を焼却したり埋め立てたりして廃棄することが禁止となりました。廃棄に代わって義務付けられたのが、寄付やリサイクル。違反すると最大で約200万円の罰金が課せられます。このように厳しい法律が作られたのは、なぜでしょうか。

その背景には、ファッション産業が「世界第2位の環境汚染業界」であるという実態があります。フランスではファッション大国であるからこそ、先陣を切っての対策が必要と考え、この度世界初となる法律が施行されました。寄付された洋服はNGOなどによって、それを必要とする人たちの元へと届けられます。また、リサイクルではアップサイクル(=より付加価値の高いものへのリサイクル)が今後注目されると予想され、新たな商品や可能性が生まれることが期待されています。

ファッションと同じくフランスを代表する産業であるコスメ業界でも、近年環境保護がキーワードになっています。
「ランコム」や「イヴ・サンローラン」の母体である「ロレアル」は、2020年に“プラネタリーバウンダー(地球の限界)”を考慮したビジネスモデルを発表しています。全世界の拠点を100%再生可能エネルギーに切り替えること、1アイテム当たりのCO2排出量を2016年当時の半分まで削減することなど、積極的な目標を掲げています。
「ロレアル」のほかにも、オーガニック原料で環境や肌への負担をとことん追求したブランドや、脱使い捨てを掲げ、“一生もの”のコスメを提案するブランドなど、フランスではここ数年で魅力的なサステナブルブランドが数多く誕生しています。

日本で同様の法律が整備されるのはまだまだ先になりそうですが、”私たちが今できること”はきっとあるはずです。

例えば、服選びは長く使える品質・デザインなのかを、より意識してみる。不要になった時は、リサイクルや人に譲ったり、まずは捨てる以外の選択肢を考えてみる。例えば、日本を代表するファストファッションブランドでは、自社製品を回収し難民支援などを行なっています。意外にも身近なところで、参加できる取り組みがあるかもしれません。
また、「ロレアル」のように環境問題に真剣に取り組んでいる企業の製品を選ぶことも方法の一つです。もしお気に入りが見つかれば、友人や家族にプレゼントしてシェアしてみるのも良いでしょう。楽しみながら気軽に取り入れられることは、習慣にしやすいもの。ぜひ自分にとって心地の良い方法を見つけてみてください。

オランダやスウェーデンなどでもフランス同様の法律が施行されることが決まっており、世界は徐々にサステナブルな方向へとシフトしています。個人においても、環境のために取るアクションの重要性が増していると言えるのではないでしょうか。

ぜひ一緒に、今日からできることを、何か1つでも取り入れていきましょう。

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