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摂取量は日本の2倍! フランスのフルーツ事情と食生活への取り入れかた

突然ですが、最近果物を食べたのはいつでしょうか。
いつ食べたか思い出せないという方は、果物の魅力を再確認するチャンス。今回は果物から得られる効果や、生活に取り入れやすくする方法を見ていきましょう。

海外から見る日本のフルーツ事情

日本人の1日当たりの果物摂取量は、2011年には140gだったものの、2018年になると96.7gと減少しています。なんと先進国の中では最下位。厚生労働省や農林水産省等は、これに対して1日当たり200gの果物の摂取を呼びかけています。日本人のフルーツ離れの要因としては、値段が高い、日持ちしない、食べるのが大変、等の理由が挙げられます。

一方海外を見渡すと、多くの国で果物を食べることが習慣として根付いています。例えば、フランスでは日本の2倍以上の果物を摂取していますが、街中でりんごをかじっている人をよく見かけます。スーパーマーケットでは、搾りたてのオレンジジュースを作るマシンがどこの店舗にも常設されています。また前菜やデザート、メインのソースにも果物は重宝され、食生活に欠かせないより身近な存在となっています。
日本では贈答品として果物を贈る習慣があったり、スーパーマーケットに並ぶ果物ですら、形や色が綺麗にそろっています。これは、海外の方にとっては驚きの光景のようです。日本では見た目も含め、果物の品質が高い反面、それが価格にも反映されていると言えるでしょう。
しかしながら、日本でももちろん旬の果物は手頃な価格で買える場合もあります。健康・美容の面から見ても嬉しい効果がたくさんある果物。ここからは、その効果を見ていきましょう。

「1日に1個のりんごは医者を遠ざける」

肌寒くなる秋から冬にかけて、手軽に買える旬の果物といえばりんごとみかんです。
りんごは食物繊維が豊富で、便秘解消や食べすぎ予防に効果的です。食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、どちらか一方を含む食品が多い中、りんごは双方を含む優秀食材。また、美肌のために嬉しい、ポリフェノールやビタミンCも含んでいます。ポリフェノールは肌のくすみの原因となる活性酸素を除去。ビタミンCは肌の弾力に欠かせないコラーゲンの生成を助ける働きや、シミの原因、メラニン色素の形成の進行を抑える働きがあります。まるで美肌サプリと言わんばかりの効果が詰まっています。ウェールズでは「1日に1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざがあるのもうなずけます。

続いてはみかん。みかんもビタミンCが豊富なため、美肌作りや風邪予防に効果的です。注目はみかんの色素であるβ-クリプトキサンチンという成分。肝機能障害や動脈硬化などの生活習慣病のリスクの低減、更には骨粗鬆症やがん予防にまで効果があることが報告されています。同じ柑橘類のオレンジにも含まれている成分ですが、温州みかんにはなんとオレンジの10倍の量が含まれているので、健康維持の観点からもぜひ食べたい果物です。

そうはいっても「果物は糖質だから控えたほうが良いのでは?」と疑問を感じる方もいるかもしれません。実は、果物の糖質は果糖と言って血糖値を上げにくい特徴があります。また、果物はほとんどが水分で低カロリーな反面、栄養価は高いため、糖尿病で食事制限をされている方でも積極的に摂ることが勧められています。果糖は中性脂肪が付きやすいと言われることもありますが、それはあくまで過剰に摂取した場合です。少なくとも日本人の平均摂取量は、政府が策定した200gの半分以下ですし、果物を毎日食べる習慣が無い方は、過度な心配をする必要はないでしょう。

果物を普段の食生活に取り入れよう

では、ここからは普段の食生活に果物をどう取り入れれば良いのかを押さえていきましょう。
まず、食べ方として効果的なのは朝に摂ること。果物の果糖はすぐにエネルギーに変換されるため、寝起きの身体にスイッチを入れるにはピッタリのタイミングです。
ただ、摂取量が不足しがちであれば、食べるタイミングを増やしてみるのも手です。例えば、野菜と同じように料理に取り入れてみると選択の幅が広がります。葉物野菜にりんごやオレンジ等の果物とカッテージチーズ、塩とオリーブオイルをかければ、彩りも美しいヘルシーサラダが完成します。他にも、鶏もも肉をオレンジ、粒マスタード、醤油に漬け込んでグリルすると、いつもとは一味違ったおもてなしの一品に。
また、小腹が空いた時は栄養価が凝縮したドライフルーツが便利です。水分もきちんと摂ることで食物繊維が作用し、食べ過ぎを防げます。

果実をいつでも楽しみたい!3つのアイディア

最後に、果物を使いきれなかったときの対処法を3つご紹介します。

まずは冷凍。冷凍した果物はデトックスウォーターやサングリア、フルーツティーとして活用すれば、比較的どんな果物でも使い切ることができます。
次に加熱。りんごやバナナはバターで軽く焼いてシナモンを振ると絶品スイーツに。また、いちごやオレンジなどのさっと煮、コンポートはジャムよりも簡単に短時間で作れます。
最後にドライフルーツ。薄切りにしたあと、100度前後の低温オーブンで様子を見ながら1〜2時間水分を飛ばせば完成です。完全な乾燥は難しいため、数日で食べきらない分は冷凍保存が安心です。

価格や日持ちなど、ハードルに感じてしまう部分もある果物ですが、健康や美容面でのメリットは見過ごせないはず。今回ご紹介した保存方法やレシピなどを参考に、今週末の買い物リストに好きな果物を加えてみてはいかがでしょうか。

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