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高い栄養価だけじゃない。ハチミツの正しい選びかたと食卓&ライフスタイルでのとり入れかた

その役割や重要性を認識するための日として、国連が「世界ミツバチの日」を制定するほど人との関わりが深いミツバチ。今回は、その中でも最も馴染み深いミツバチからの恩恵であるはちみつにフォーカスします。知っているようで意外と知らないはちみつの魅力をご紹介します。

喉の痛み緩和や二日酔いにも

さて、1匹のミツバチが一生のうちに作るはちみつの量とは一体どれくらいなのでしょうか。働き蜂が一生懸命飛び回って集めた花粉から、わずかティースプーン1杯分しか取れないと言われています。当たり前のようにスーパーマーケットに並んでいるはちみつですが、実はとても貴重な食材なのです。

はちみつは風味豊かな味わいだけでなく、栄養面を見ても素晴らしい食材です。ビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵素やポリフェノールなど、150種類以上の栄養成分がバランス良く含まれています。昔からはちみつは殺菌効果や保湿効果があると言われ、ヘルスケアの観点からも重宝されてきました。喉の痛みや咳の緩和、二日酔い予防やスキンケアの保湿対策など用途は多岐にわたります。

近年ではカナダのトロント大学が、毎日大さじ2杯の蜂蜜を摂ることで血糖値や悪玉コレステロール、また中性脂肪までも低下させる、という研究結果を発表しました。血糖値は血中のブドウ糖の濃度を表しますが、ブドウ糖を豊富に含むはちみつが血糖値を下げる、というのは驚きの結果です。さまざまな可能性を秘めているはちみつですが、普段の食生活に取り入れるには、どのような方法があるのでしょうか。

ハチミツの正しい選び方を知ろう

はちみつを食べる前に、まず気をつけたいのが選び方。はちみつは「純粋はちみつ」と表記されているものが、何も添加されていない天然のはちみつとされています。しかし、そこからさらに「加熱はちみつ」と「生はちみつ」の2種類に分類されます。
はちみつが出来る過程で蜜の水分を飛ばす工程がありますが、生はちみつはみつばちが羽を使って風を送りじっくりと水分を飛ばすため、風味や栄養素が保たれます。その一方、加熱はちみつは人工的に熱を加えて水分を飛ばすため、栄養素が失われがちです。しかし価格が抑えられたり、特有の風味のクセが抜けて食べやすいという側面もあります。「純粋はちみつ」と一口に言っても、加熱か生かでは大きな違いがあるのです。
選ぶポイントとして、加熱する料理や焼き菓子作りで使う場合は、加熱処理された純粋はちみつを。生で摂るなら「生はちみつ」または「非加熱」の記載がある純粋はちみつを選ぶのがおすすめです。

手軽にハチミツが摂れる2つのレシピ

選び方がわかったところで、はちみつを使った簡単レシピをご紹介します。
まずは朝食にピッタリなおすすめトーストレシピを2つ。1つ目は「ハニーチーズトースト」です。ピザ用チーズをのせた食パンをトーストし、焼き上がりにはちみつをたらり。甘塩っぱさが食欲を刺激してあっという間に朝のエネルギー補給が完了します。2つ目は「ハニーセサミトースト」。トーストにはちみつを塗って炒り胡麻をたっぷりとふりかけたら完成です。炒り胡麻のぷちぷちとした楽しい食感、はちみつの優しい甘さが胡麻とトーストの香ばしさを引き立てます。お好みで塩をぱらりと振りかけるのもおすすめです。

はちみつは暑い季節のドリンクレシピにもぴったりです。無農薬レモンではちみつ漬けを仕込んでおけば、少量のお湯で溶かし炭酸水で割るだけ。ミネラル補給やクエン酸の疲労回復効果も期待できるホームメイドの炭酸ドリンクが完成です。また、ヨーグルト、牛乳、はちみつを混ぜるだけの自家製ラッシーもおすすめ。タンパク質にカルシウム、ビタミンやミネラルといった栄養素を程よい酸味と共に楽しめます。暑さで食欲が出ない時のお助けレシピとして、知っておくと便利です。
また、はちみつは砂糖の代用としても優秀な一面があります。同じグラム数で比較するとカロリー・糖質量共にはちみつの方が低いのです。その上、砂糖よりも甘みが強いため、砂糖大さじ1に対してはちみつは小さじ1程度で代用が可能です。とりすぎにはもちろん注意しつつ、甘味付けにはちみつという選択も良いでしょう。

食べるだけじゃない⁉︎ エコなミツロウラップ

最後に、”食べる”以外ではちみつの利用法として最近注目が集まっている”ミツロウラップ”をご紹介します。ミツロウとは蜂の巣を作るときの材料で、みつばちが分泌するロウのことです。これを溶かしてコットンに染み込ませたのがミツロウラップです。
通常のラップだと使い捨てが一般的ですが、ミツロウラップは洗って繰り返し使えるのが特徴です。持続可能な社会を目指すSDGsに注目が集まる昨今、ミツロウラップを使うことは、個人で始められるアクションの一つと言えるでしょう。手の体温で温めながら形を整えるという使い方もユニークで、きっと使うたびに愛着が湧いてくるでしょう。電子レンジや冷凍庫では使用不可など、少し注意が必要ですが、プラスチックフリーで海洋汚染の心配がなく、またメーカーによっては土に還るものもあるミツロウラップ。環境のこと、またみつばちの恩恵を無駄にせず循環させていくためにも、はちみつと共に生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

※はちみつは1歳未満の乳児に与えると乳児ボツリヌス症にかかる恐れがあるため、十分にご注意ください。

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